株式投資の持ち方
証券会社に入社して間もない頃、知り合いの方から、こんな風に言われました。
「久美ちゃんは証券会社で仕事してるんでしょっ?証券会社って言ったら株屋だよね。」
私はこう言い返しました。
「昔は株屋のイメージがあったかと思いますが、今は全然違いますよ。
海外の資産もあるし、個別の株式を短期で売買するというよりも、
長い時間軸で運用していくことをお伝えしていますから。」
後々、このおじさまから、私の仕事に対するこだわりが伝わってきたわ~と言われました。
資産として考える株式投資
最近私の周りでも、株の短期売買で儲かったといわれる方もいらっしゃいますが、個人的にはこの言葉の表現と投資手法でもって、資産運用や本来の投資の本質と同じように思われることに、やや憤りを感じることがあります。
私が30歳で証券業界に入社してから、私の中のこだわりというか、質の高い管理をされている先輩に学び、言葉の使い分けをしてきました。
株式を資産でお持ちの方には、「株式資産」という表現を使い、売買をされる方には「株の売買で、利益の確保・・・」など、言葉の表現一つで、話す方の人柄や、その資産をどのように保有されているかなど考えながら、言葉の使い分けをしていました。
なぜか相場の地合いが良くなってくると、株式市場に参加される方が増えてきて、マネーゲームのように売買を繰り返し、儲けた・損した、勝った・負けたという言葉が広がり、投資のイメージがやや間違ったものにとらわれることがあるのが、とても残念でなりません。
投資と投機は違います
投機はマネーゲームであって、投資は応援したい会社に自分の資産を託す、投ずることです。
投資と運用も違います。
運用は・・・投資教育家の岡本さん曰く、「未来の自分にお金を運び、用いる」と表現されています。実際、長い時間軸で自分の資産を育てていくわけですから、様々な経済環境を乗り越えていかなければなりません。目先の動きに一喜一憂することなく、自分の資産価値を高めたり、守ったり、質の高い運用を一緒に目指していきませんか?
ちなみに、私が今までお会いしたお客様で資産を増やされた方の中には、自分の働いている未上場会社の株式を地道にコツコツ積立していたら、上場会社になり、思わぬところで資産価値が上がったという方が何人かいらっしゃいました。
本来株式資産は、その企業の業績や価値を高めるものであって、マネーゲームの対象になるようなものではないと思っています。
これは為替も同じです。命の次に大切なお金のこと、資産のこと、その本質を一緒に学んでいきませんか?